はじめに

筋トレをしていると「タンパク質が大事」という話は何度も耳にします。
ですが、その“質”を決めるのが「アミノ酸スコア」という指標だと知っている人は意外と少ないかもしれません。
僕自身、筋トレを始めたばかりの頃は「タンパク質=とりあえず多く摂ればいい」と思っていました。
しかし、食事内容を見直していくうちに「どんなタンパク質を摂るか」で体の仕上がりが大きく変わることを実感しました。
この記事では、アミノ酸スコアの基本から、EAA・BCAAとの関係、そして最終的にどんなプロテインを選ぶべきかまでをわかりやすく解説していきます。
アミノ酸スコアとは?「桶の理論」で理解するタンパク質の質

タンパク質は、約20種類のアミノ酸からできています。
そのうち9種類は体内で作ることができない必須アミノ酸(EAA)。
これらは食事から摂取するしかありません。
アミノ酸スコアとは、この必須アミノ酸がどれだけバランス良く含まれているかを数値化したものです。
スコアは0〜100で表され、100に近いほど理想的なタンパク質とされています。
桶の理論(リービッヒの最小律)
この概念を説明する際によく使われるのが「桶の理論」です。
いくつもの板でできた桶を想像してみてください。
板の高さ(=アミノ酸の量)がバラバラだと、水(=タンパク質の利用効率)は最も低い板の高さまでしかたまりません。
つまり、1種類でも必須アミノ酸が不足していると、他のアミノ酸がどれだけ豊富でも体内でうまく利用されないということです。
例:
- 卵、牛乳、肉、魚 → アミノ酸スコア100
- 小麦や米 → リジンが不足してスコアが低い
日本の食卓は米中心のため、動物性タンパク質を上手に組み合わせることが大切です。
EAAとBCAAの違い|どちらが筋トレに有効?

最近ではサプリメントでもよく耳にする「EAA」や「BCAA」。
どちらもアミノ酸ですが、その役割には明確な違いがあります。
EAA(Essential Amino Acids)
EAAとは、9種類すべての必須アミノ酸を含むサプリメントのこと。
トレーニング後に摂取することで、筋タンパク合成を強力に促進します。
消化を介さないため吸収が早く、特に朝イチやトレ後など、胃腸が疲れているときでもスムーズに利用されます。
BCAA(Branched Chain Amino Acids)
BCAAは、EAAの中でも「ロイシン」「イソロイシン」「バリン」の3種類のみを抽出したもの。
これらはエネルギー源として使われやすく、トレ中の筋分解を防ぐ効果があります。
ただし、BCAAだけでは筋合成に必要な他の必須アミノ酸が不足するため、EAAほどの筋肥大効果はありません。
EAAを摂ればBCAAの効果も内包しているため、
「EAA ⊃ BCAA」と考えるとわかりやすいでしょう。
アミノ酸スコアと筋トレの関係|「質の良いタンパク質」を摂る重要性

せっかく毎日タンパク質を摂っていても、アミノ酸スコアが低い食品ばかりだと、
筋肉の材料として十分に利用されません。
例えば、植物性食品だけに偏ると、特定のアミノ酸(リジン・メチオニンなど)が不足しやすい。
その結果、筋肥大の効率が下がるだけでなく、回復も遅れる原因になります。
対策としては以下のような組み合わせが効果的です。
- ご飯+納豆
- パン+牛乳
- 豆腐+魚
こうした「食材の掛け合わせ」でアミノ酸スコアを補い合うことができます。
筋肉づくりだけでなく、肌や髪、ホルモンバランスの維持にも関係してくるため、健康全体の質を上げることにもつながります。

上記の観点から、僕は毎食のおかず(タンパク源)を必ず2種類取り入れるようにしています。
例:朝(卵+納豆)、昼と夜(肉or魚+豆類)など
プロテインとの関係|効率よくアミノ酸スコア100を摂る方法

プロテインはまさに「アミノ酸スコア100」の代表。
ホエイ・カゼイン・ソイなど、どれも必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。
ただし、種類によって特徴があります。
| 種類 | 吸収速度 | 特徴 |
|---|---|---|
| ホエイ | 速い | トレ後に最適、筋合成を強く促す |
| カゼイン | 遅い | 就寝前におすすめ、長時間アミノ酸を供給 |
| ソイ | 中間 | 植物性でヘルシー、女性にも人気 |
つまり、アミノ酸スコアの観点から見ても、ホエイプロテインは最も効率が良い。
ただし、乳糖不耐症の方はアイソレート(WPI)を選ぶと安心です。
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まとめ:アミノ酸スコアは「筋肉の質」を決める基礎

- アミノ酸スコアは、タンパク質の「質」を数値化したもの。
- 必須アミノ酸のバランスが崩れると、筋合成効率が落ちる。
- EAAは9種類すべてを含み、BCAAよりも総合的に優秀。
- 食事では動物性・植物性をバランスよく組み合わせよう。
- プロテインはアミノ酸スコア100の頼れる味方。
筋トレを本気で続けるなら、「何をどれだけ摂るか」だけでなく、
「そのタンパク質がどれだけ使われるか」まで意識することで、結果が一段変わります。


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